子どもが寝ているときに歯ぎしりをしても大丈夫?
「うちの子、寝ているときに歯ぎしりをしているけど大丈夫ですか?」このようなご相談をいただくことがありますが、結論から言うと、小さなお子さまの歯ぎしりは多くの場合、心配ありません。
子どもの歯ぎしりは成長の一部
赤ちゃんや幼児の歯ぎしりは、ストレスや緊張が原因ではなく、生えてきた歯のかみ合わせを整えるための自然な行動です。乳歯が生えそろう時期には、上下の歯をすり合わせて「正しい噛み合わせ」を作ろうとする働きが起こります。
この時期の歯ぎしりは、顎や噛む力を鍛えるトレーニングのようなもので、成長の証といえます。乳歯はやわらかく作られており、すり減ることで永久歯が生えるスペースや位置を調整する役割も果たしています。
歯ぎしりは噛む力が育っているサイン
歯ぎしりには、ある程度の顎の筋力が必要です。つまり、「歯ぎしりができる」ということは、噛む力がしっかりと発達している証でもあります。
お子さまが元気に食事をしており、日中に痛みや違和感がない場合は、過度に心配せずに見守って大丈夫です。
注意が必要なケースも
ただし、永久歯が生え始める小学生ごろになっても歯ぎしりが続く場合は、
注意が必要です。強い歯ぎしりを長期間続けると、
●歯がすり減ってしまう
●顎関節に負担がかかる(顎関節症の原因になる)
●歯並びや噛み合わせに影響が出る
といったリスクがあります。
もし「音が強くなった」「歯が削れている気がする」などの変化に気づいたら、小児歯科で相談することをおすすめします。

